【ウイスキー初心者用】ウイスキーって何からできてるの?原材料から見るウイスキー

ウイスキー初心者用


こんにちは!管理人のseam@です。
数ある記事の中からこの記事をご覧いただいてありがとうございます。
この記事が少しでもあなたの役に立つように頑張ります!


あなたはウイスキーが何から作られているかご存じでしょうか?

普段あなたがスーパーなどで何気なく手に取っているそのウイスキー、、
表面の、購買意欲を掻き立てられるラベルデザインは
どれも個性的で素晴らしいですよね!

ですが、裏面の食品表示ラベルをご覧になったことはありますか?


食品を販売する際、表示が義務付けられているこの食品表示ラベル。
ウイスキーにも例外なく裏にキッチリと張り付けられているはずです。
これを見れば、そのウイスキーが何から作られているのかわかります。

今回は、
【ウイスキーって何からできてるの?原材料から見るウイスキー】をお伝えしていきます!
この記事を最後まで読んで頂ければ、
原材料の違いによるウイスキーの種類の違いについてわかります!

違いが分かれば、ウイスキーの味わいや香りの楽しみ方に
幅を持たせることが出来るはずです!

では、早速行ってみましょう!

ウイスキーの原材料は大きく分けて2つ!

食品表示ラベルの「原材料」の欄を見ると、
そのウイスキーが何からできているのかわかるのですが、
ここに記載される文言としては基本的に以下の2つだけです。

  • モルト
  • グレーン

そう、極めてシンプルなのです。

では、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
順番に紐解いていきましょう!

モルト


モルトとは、大麦麦芽のことを指します。
麦芽というのは、大麦の種子が発芽した状態のことですね。

「わざわざ発芽させんでもいいんでない?
と思ったかもしれませんが、
大麦は発芽することによって種子の中で酵素が生成されます。
これの働きによって、麦芽のデンプンがウイスキーのアルコール成分へと変わっていくのです。


また、原材料がモルトのみで構成されているウイスキーを、
モルトウイスキーといいます。

モルトウイスキーは、基本的に単式蒸溜器という
大きな銅製のヒョウタンのような蒸溜器で蒸溜します。
この蒸溜器の形や大きさなどによって、味や酒質が個性的なものになります。
中には、あまりにも個性的過ぎて非常に飲みにくいものもあります。
(「それがいいんじゃないかっ!」)

しかし、一度に大量生産することが難しいとも言われており、
それゆえに価格が高くなりがちな側面があります。

シングルモルトウイスキー

さて、モルトウイスキーについて簡単に説明してきましたが、
次はシングルモルトウイスキーについて触れていきたいと思います。
これを知らずしてウイスキーは語ることは出来ませんからね。

といっても、そこまで難しいものではありません。
シングルモルトウイスキーとは要するに、

「単一の蒸溜所で製造されたモルト原酒のみで構成されたモルトウイスキー」

のことを指します。

今や日本を代表するウイスキーとなっている、
山崎白州などは、まさにシングルモルトウイスキーですね。
ウイスキー初心者の方でもこの2つは聞いたことがあるのではないでしょうか。

山崎は山崎蒸溜所で、白州は白州蒸溜所で
それぞれ製造されたモルト原酒のみを使って作られているということです。

シングルモルトウイスキーは、もろにその蒸溜所の個性そのものと言えるでしょう。
蒸溜所ごとに全く違う顔を覗かせてきます。

例えば、海岸に面している蒸溜所のシングルモルトウイスキーでは
飲んだ時に海の潮っぽさを感じる、なんてこともあります。
このように、各蒸溜所の製造過程や、熟成に使用する樽の種類、
はたまた自然環境などによってもウイスキーの味わいや香りは変わっていくわけですね。

そういった、世界に無数にあるシングルモルトウイスキーを飲んでいけば、
自分好みの推しシングルモルト推し蒸溜所をいつか見つけられるはずです。

あまりの愛の重さゆえに、
「俺はもうこのウイスキーしか飲まねぇっ!」とまでなってしまう方もいるとかいないとか、、

それだけ、シングルモルトウイスキーには
魅力がたくさん詰まっているということですね。


ブレンデッドモルトウイスキー

「じゃあ、モルトウイスキーはシングルモルト以外ありえないんじゃないの?」
と思ったかもしれませんが、
モルトウイスキーには実はもう一つ括りがあるのですね。

それがブレンデッドモルトウイスキーです。
ピュアモルトウイスキーヴァッテッドモルトウイスキーとも表記されますが、
意味合いとしては同じと思ってもらっていいでしょう。


先ほどのシングルモルトウイスキーは、
「単一の蒸溜所で製造されたモルト原酒のみで構成されたモルトウイスキー」
でした。

対してブレンデッドモルトウイスキーはというと、

「複数の蒸溜所で製造されたモルト原酒で構成されたモルトウイスキー」

ということですね。

各蒸溜所のモルトウイスキーのいいところ、特徴を凝縮して1本に詰め込みましたよ~
みたいな、お得感を刺激するウイスキーです。
なんとも贅沢な感じがしますね。

こちらも日本を代表するウイスキー、
竹鶴がブレンデッドモルトウイスキーに該当します。

シングルモルトウイスキーに比べるとどうしても数が少ないですが、
1本で複数の蒸溜所の味や香りを楽しめるという利点は
ブレンデッドモルトウイスキーならではの魅力でしょうね。
知っておいて決して損はありません。

グレーン


グレーンとは、大麦麦芽以外の穀物(コーンやライ麦など)のことを指します。
大麦麦芽以外は全部こっちです。難しくないですね。

モルトウイスキーと同じく、
原材料がグレーンのみで構成されているウイスキーを、
グレーンウイスキーといいます。

モルトウイスキーは単式蒸溜器で生産するのに対して、
グレーンウイスキーは基本的に連続式蒸溜器という
高い塔のような蒸溜器で蒸溜します。

グレーンウイスキーはモルトウイスキーに比べると
個性的ではなく、飲みやすいという特徴があります。

また、連続式蒸溜器がかなり規模の大きなものであり、
大量生産ができて、価格も安いというのもウリでしょう。

さて、先ほどのモルトウイスキーの特徴はどんなものだったでしょうか。
「個性が強い」「大量生産できない」「価格が高くなりがち」が主な特徴でしたね。

そう、グレーンウイスキーはモルトウイスキーと対になるような特徴を
有していると言えるのです。

シングルグレーンウイスキー

シングルモルトウイスキーほど数は多くはありませんが、
グレーンウイスキーにもシングルグレーンウイスキーという括りがあります。

もうお察しのとおりかもしれませんが、

シングルグレーンウイスキーとは、
「単一の蒸溜所で製造されたグレーン原酒のみで構成されたグレーンウイスキー」
を指します。

日本のウイスキーの有名どころでいうと、
知多がシングルグレーンウイスキーに該当しますね。

こちらはスーパーなどにもよく並んでいますし、
居酒屋でも稀に提供している場合があるので、
見たことある、飲んだことある方は多いのではないでしょうか。

が、前述したとおり、モルトウイスキーに比べるとグレーンウイスキーは
比較的飲みやすいという魅力こそありますが、
個性が際立たない傾向があります。

なので、シングルグレーンウイスキーとして商品化する蒸溜所が
そこまで多くはないのですね。

ですが、グレーンウイスキーは単体でというよりかは
ある別の用途でとても多く使われています。
その用途について次で説明いたしましょう。

モルトとグレーンの融合!ブレンデッドウイスキー

ブレンデッドウイスキーとは


さて、モルトとグレーンについて説明をさせていただきましたが、
こうは思いませんでしたか?
「モルトとグレーン、合わせちゃえばいいんじゃ?」と。

それ、あるんです。
それがブレンデッドウイスキーです。

「モルト原酒とグレーン原酒で構成されているウイスキー」

これがブレンデッドウイスキーの定義になります。

単一の蒸溜所か複数かは関係ありません。
そもそも、モルト原酒もグレーン原酒も両方作っている蒸溜所が
ほぼほぼないので、
必然的に複数の蒸溜所の原酒を使うことになります。

とにかく、モルトとグレーンの両方が原材料に使われていたら、
それはブレンデッドウイスキーです。



さてさて、ここで!
モルトウイスキーとグレーンウイスキーの特徴は
それぞれどのようなものだったか
覚えておりますでしょうか?


モルトウイスキーの特徴は、

  • 個性が強い
  • 大量生産できない
  • 価格が高い

一方で、グレーンウイスキーの特徴は、

  • 個性が強くない
  • 大量生産できる
  • 価格が安い

であることは、各項目で説明させていただきました。

これら2つを混ぜ合わせることによって、
程よい個性で、ある程度生産量もあって、価格も比較的お手頃
ブレンデッドウイスキーが出来上がるわけですね。

味や飲みやすさの面で例えるとすれば、
「ブラックコーヒーは飲めない人も多いけど、
ミルクや砂糖を混ぜれば飲みやすくなるよね?」的な感じです。
怒られるかもしれませんが、イメージとしては大体そんな感じでいいでしょう笑

スーパーにはブレンデッドウイスキーばかり?

日本の有名なブレンデッドウイスキーだと、
(ひびき)がその筆頭に出てくるかと思われます。

ただ、今やかなりの人気ボトルになっており、
抽選販売などでやっと買えるかどうか、、
買えても大体1万円以上はする高額品。といった状況になっています。

一方で、あなたがスーパーでよく見かける、ボトルで3000円以下くらいのウイスキーは
ほぼすべてブレンデッドウイスキーのはずです。
それこそ1000円台といった安さでもたくさん棚に並んでいますよね。
今度スーパーに行ったら確認してみるのもいいかもです。

なぜそこまで安くできるのかというと、
グレーンウイスキーを使っているからという面もありますが、

販売元のメーカーが超大手ばかりというのもあるでしょう。

ブレンデッドウイスキーひとつ作るのにも、いくつもの蒸溜所の、
いくつもの原酒を混ぜ合わせています。
そんな芸当ができるのは、やはり様々な原酒を大量に所有していて、
かつそれを実現できるだけの資金力があってこそではないでしょうか。


シングルモルトになってくると一本4000円を超えてくるようなものが
スタンダードになってきます。
が、これからウイスキーを始めようとしている初心者や、
そこまでウイスキーにお金をかけられない方にとってはどうでしょう。

高額なラインナップだけではそういった層を取り込めません。

なので、どこのスーパーにもある1000円台の安いウイスキーは、
客層を広げるという、企業の戦略としては必要不可欠な存在であるのですが、
超大手でないと実現は難しい、、。
こういった背景もあると僕は思っています。
まぁ、高額なブレンデッドウイスキーもあるんですけどね。


また、スーパーでウイスキーを買う方は、
基本的に高額なウイスキーを求めていませんので、
必然的に安めのブレンデッドウイスキーが店頭に並びやすいわけですね。

といっても、昨今のウイスキーブームの波に乗ってか、
シングルモルトウイスキーなどの
高額ウイスキーの品揃えが豊富なスーパーも増えてきてはいます。

ただ、相場よりも若干割高な場合が多いので注意しましょう。

もしあなたがシングルモルトなどの高額ウイスキーをお求めなら、
お近くの酒屋さんに行くことをおすすめいたしますよ。

モルト、グレーン以外が原材料欄に、、?!

さて、ウイスキーの原材料は
モルトとグレーンしかないというお話をさせて頂きましたが、
中には、それ以外のものが原材料に入っているものが
少なからず存在します。


基本的には、モルトとグレーン以外の原材料が使われている場合、
それはもはやウイスキーではない。
と言えるでしょう。

が、モルトとグレーン以外が使われているにも関わらず、
「ウイスキー」として商品棚に陳列され、販売されている、、

これは法的にOKなのか?と言われると、、


残念ながら、現在(2024年)の日本の法律上、OKなんですね。

日本において、ウイスキーを「ウイスキー」だと定義づけている法律は、
酒税法になります。

この酒税法のウイスキーの定義が、まぁ~緩いわけなんです、、。

この話はいずれまた詳しくしたいのですが、
とにかく、本来ウイスキーは、
本場のスコットランドなどで厳格な基準が設けられているものなのです。
が、日本においてはなぜかガバガバ判定なんですね。笑


厳密にはウイスキーとは言えないようなものが、
「ウイスキー」として販売されている、、
これはなかなかに残念なことです。

あなたが今買おうとしているそのウイスキーは
「ウイスキー」でしょうか?

原材料欄だけを見て判断できる場合もありますが、
正直、わかりづらいものもあります。

が、そういったものがあるという知識を
知っておくだけでも、ウイスキーを選ぶ際、
ある程度のフィルターにはなってくれるでしょう。

物議を呼ぶ言い方になってしまうかもしれませんが、
「他より安い」という点だけを基準に
ウイスキーを選ぶのはおすすめしません。


「なんかよくわからんけど、他のより安いからこれでいいや!」
的なノリで買うと後悔することになるかもしれません。
高確率でね。

最後に

さてさて、今回はウイスキーの原材料についてお伝えしていきましたが、
いかがでしたでしょうか。

個性が強いモルトウイスキー。
飲みやすいグレーンウイスキー。
そして、それらを併せ持つブレンデッドウイスキー。

原材料の違いがわかることによって、
ウイスキーの楽しみ方がまた一つ増えることでしょう。

後半ではだいぶとネガティブなお話になってしまいましたが、
あなたが少しでも、いわゆる「地雷ウイスキー」を回避できるように、
敢えてお話しさせていただきました。


ウイスキーというお酒は、知識が増えていけばいくほど
もっともっと美味しく感じるようになっていくお酒
だと
僕は思っています。
知る前と知った後では、
香りも味わいもマシマシで美味く感じるものです。

知識はツマミです。



今回のお話が少しでもあなたの役に立てればいいなと思っています。

それではまた次回お会いしましょう!


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